営業担当者が一番時間を取られる作業の一つは、ChatGPTで作ったレポートをHubSpotに貼り直すことだという話をよく聞きます。タブを切り替え、数字をコピーして、フォーマットを整える。それだけで30分が消えます。
2026年8月2日、OpenAIが「Sign in with ChatGPT」をリリースしました。HubSpot・Notion・Airtable・GitLab・Supabase・Vercelの6サービスが初期パートナーとして参加しているベータ機能です。仕組みはシンプルで、ChatGPTのコネクタ機能からサービスを接続すると、ChatGPTの会話からそのまま各ツールを操作できるようになります。共有されるのは名前・メールアドレス・プロフィール画像のみで、それ以外のデータアクセスは接続のたびに個別に確認・承認します(OpenAI公式リリースノート)。
ChatGPTからHubSpotを操作する実際の流れ
ChatGPTにサインインした状態で「プラグインディレクトリ」を開き、HubSpotを選んで「Connect」をタップします。認証画面が1回出るので承認するだけです。以降は会話の中で「今月まだクローズしていない商談を出して」「先週追加された新規リードをまとめて」と話しかければ、HubSpotのデータを引いて回答してくれます。CRM画面を別タブで開く必要がなくなります。
Notionへの転記も同じ要領です。商談後のメモを整理したいときは「今日の議事録を◯◯プロジェクトのページに追加して」の1文で完結します。HubSpotとNotionを両方つなぐと、週次の営業まとめをChatGPT上で仕上げることができます。週1時間かけていた作業が15分以内に収まる変化が、現実になります。
MIXIの事例が示す「積み重ねの力」
国内でChatGPTを全社に展開した先行事例として、MIXIがあります。2024年にChatGPT Enterpriseを導入し、月間約17,600時間の業務削減を達成しました(出典:OpenAI)。1回の操作で節約できる時間は数分でも、全社員が毎日繰り返すことで年間約10億円相当の効果が積み上がった事例です。「Sign in with ChatGPT」によるHubSpotとの連携強化は、こうした積み重ねをさらに加速します。ツール間を行き来しなくなるだけで、集中できる時間の総量が変わります。
使い始める前に確認しておくこと
現時点では対応パートナーが6サービスに限られ、HubSpotのどのプランで利用できるかなどの詳細はOpenAIの公式リリースノートで確認してください。社内のセキュリティポリシーとの照合も事前に済ませておくことを推奨します。アクセス許可の範囲は接続のたびに個別に表示・承認する設計なので、意図しないデータ共有は起きません。
ツール間の転記作業に消えていた時間を、本来の営業活動に戻せます。
コピペで使えるプロンプト集
① HubSpotのパイプラインをChatGPTで週次分析する
週次の商談進捗を素早く把握したいとき
あなたは営業分析の専門家です。私は【会社名】の【営業担当/マネージャー】です。 HubSpotのパイプラインデータをもとに以下の分析を行ってください。 - 今月の全商談の進捗状況サマリー - クローズ率が低い商談の共通点 - 来週優先すべき商談の提案 出力形式: 1. 今週のハイライト(3文以内) 2. 優先商談リスト(商談名・金額・推奨アクション) 3. 改善ポイント1〜2点 対象期間【今月/今週】、重点製品・サービス【◯◯】があれば補足してください。
② 商談後の議事録をNotionに整理する
打ち合わせ直後にメモをNotionページへ転記したいとき
あなたは議事録整理の専門家です。【商談相手の会社名・担当者名】との打ち合わせ内容を以下の形式でNotionページ用にまとめてください。 整理形式: - 日時・参加者 - 話し合った内容(要点3〜5点) - 決定事項 - 次のアクション(担当者と期限付き) - フォローが必要な懸念点 以下が打ち合わせのメモです: 【ここにメモを貼り付け】 出力はNotionにそのまま貼れるよう、見出しと箇条書きを使ってください。
③ 週次営業サマリーを上長向けにまとめる
週次レポートを短時間で仕上げたいとき
あなたはB2B営業のビジネスアナリストです。私は【会社名】の【役職】として【上長/チーム】向けの週次レポートを作成しています。 以下の情報をもとに週次サマリーを作成してください。 - 今週の商談進捗:【商談名・ステージ・金額を箇条書きで入力】 - 新規リード:【リード数と主要リード名を入力】 - 達成率:目標【◯件/◯万円】に対し実績【◯件/◯万円】 出力形式: 1. 今週のハイライト(3文以内) 2. 商談進捗表 3. 来週の優先アクション(3点) 簡潔に、経営層にも共有できる形で作成してください。
「またコピーするのか」と思いながらタブを切り替えていた、あの感覚は正直しんどいですよね。
ChatGPTからHubSpotのデータが直接引けるようになると、道具を用意する作業が消えて、判断だけに集中できます。
まずHubSpotかNotionを1つつないで、小さく試してみてください。