夜10時を過ぎてから届いた問い合わせメールに、気づいたのが11時だった。ローンの仮審査のことと物件の空き状況について聞いている。どう答えるかを頭の中で整理して、丁寧な文章にするだけで30分かかる。そういう夜が、週に何度かある。
不動産営業は文章仕事が多い。内見の日程調整、物件提案メール、商談後の経緯メモ、ローン関連の補足説明。一つひとつは10分か20分で書けても、積み重なると1日があっという間に終わる。そのほとんどが「テンプレに近い」文章なのに、毎回一から考えている。
「専門性が高いからAIには向かない」と思っている人がいる。実際に使うと、その逆だとわかる。
夜の問い合わせ返信、Claudeが下書きを作る
Claudeに問い合わせメールをそのまま貼り付けて、「不動産営業担当として丁寧な返信を書いてください。担当者名は〇〇、物件名は〇〇マンションです」と加えるだけで、数秒で返信の下書きが出てくる。語尾を少し直せばそのまま送れる。
以前20分かかっていた作業が3分で終わった。問い合わせの内容が複雑でも同じだ。「ローンの審査と物件の違いについて聞いている」とClaudeに伝えれば、それぞれの問いに答えた形の返信文を書いてくれる。送る前に物件名や日付だけ確認する。そこだけは目を通せばいい。
内見調整メール、条件を渡して任せる
「候補日をいくつか教えてください」と言われたとき、自分のスケジュールと物件の状況を踏まえながら調整文を書くのは地味に手間がかかる。Claudeに「以下の条件で内見予約の調整メールを書いてください」と条件を箇条書きで渡すと、丁寧な提案文が出てくる。物件名、候補日時、集合場所、注意事項を箇条書きにするだけでいい。
「候補日が合わなくて調整のやり取りが3往復になった」という経験をした人は多いはずだ。最初のメールで選びやすい選択肢を提示するだけで、その回数が減る。Claudeはこういう「選びやすい提案文」を得意にしている。
物件提案書の下書き、一から考えない
お客さんの希望条件と物件情報をClaudeに渡して、「この方に合った提案文を書いてください」と頼む。希望(予算・エリア・間取り・こだわり条件)と物件の特徴を貼り付けると、なぜこの物件が合っているかを説明する文章の雛形ができる。そこに自分の言葉を少し加えれば完成する。「AIに文章を任せる」というよりは「AIに下書きを出させて自分で仕上げる」という感覚が近い。
文章仕事が多い業種ほどAIが使いやすい。施工管理の日報・工程調整でも、AI導入で作業時間が半分近くに縮まった事例がある。
返信が速くなれば、お客さんの安心感が変わる。「夜に送ったのに朝イチで返信が来た」という体験が積み重なると、担当者への信頼が育っていく。AIを使う目的は楽をすることではない。本来集中すべき仕事に、時間を取り戻すためだ。
コピペで使えるプロンプト集
① 夜間問い合わせへの返信文を作る
夜間・休日にお客様から届いた問い合わせに、翌日送る前に使う
あなたは経験豊富な不動産営業担当(【担当者名】例:田中)です。以下のお客様からの問い合わせに対して、丁寧かつ簡潔な返信文を書いてください。 【物件名】例:グランシティ渋谷 302号室 【問い合わせ内容】←ここに届いたメール本文をそのまま貼り付ける 返信メールの要件: ・件名から書く ・400文字以内にまとめる ・疑問点に具体的に答える ・最後に次のアクション(内見日程の提案など)を1つ加えて締める
② 内見日程の調整メールを作る
内見希望のお客様に候補日時を提案するメールを作成する
あなたは丁寧な文章が得意な不動産営業担当です。以下の条件でお客様への内見日程調整メールを書いてください。 【お客様のお名前】例:山田様 【物件名・所在地】例:グランシティ品川 2LDK 【候補日時①】例:6月3日(火)14時〜 【候補日時②】例:6月5日(木)11時〜 【集合場所】例:物件エントランス前 【特記事項】例:所要時間は30分程度、駐車場あり 件名を含め、親しみやすく丁寧なトーンで書いてください。
③ 希望条件に合わせた物件提案文を作る
お客様の希望条件に合った物件を提案する文章を作成する
あなたは提案力のある不動産営業担当です。以下のお客様の希望条件と物件情報をもとに、なぜこの物件がこのお客様に合っているかを中心に、300文字程度の提案文を書いてください。 【お客様の希望条件】 ・予算:例:4,000万円以内 ・エリア:例:世田谷区・目黒区 ・間取り:例:3LDK以上 ・こだわり:例:南向き・駅徒歩10分以内 【物件情報】 ・物件名と価格:例:〇〇マンション 3,800万円 ・間取り・広さ:例:3LDK 75㎡ ・交通・立地:例:東急田園都市線 三軒茶屋駅 徒歩8分 ・おすすめポイント:例:南向きリビング、リノベーション済み 押しつけにならない自然な文体で。
夜の問い合わせ、「明日でいいか今日返すか」を毎回判断するだけでもじわじわ消耗しますよね。
Claudeに任せると、「返信を書く仕事」が「返信を確認する仕事」に変わるんです。この差、実際に使ってみると想像以上に楽でした。
まず1通だけ試してみてください。