MicrosoftのCopilotが「モデル選択式」へと転換し、GeminiはPro版を月1,200円に刷新、さらに世界最大のオープンウェイトモデル「Kimi K3」が公開されるなど、AIの使い方と競争の構図が一気に書き換わった1週間でした。
CopilotがClaudeを搭載し、AI透かしと会議自動アーカイブも揃った
週の幕開けは、Microsoft Copilotの大型アップデートでした。まずCopilotにAnthropicのClaudeが正式追加され、ユーザーがAIモデルを選べる「選択式」に変わりました。Microsoftが自前モデルだけに絞らない理由は、用途に応じてモデルの強みを使い分ける戦略への転換です。同日、CopilotのAI生成コンテンツに透かしが実装されました。動画・音声を中心に、AI制作であることをデータに埋め込む仕組みで、企業のコンテンツポリシーを見直す必要が出てきます。さらに週半ばには、Teams会議が終わると自動でSharePointへ蓄積される機能が8月から標準化されることが発表されました。議事録担当なしで、組織の会話がAI参照可能な資産になります。
GeminiとGoogleが価格・機能の両面で存在感を示した
Googleも動きが活発でした。Geminiが月1,200円のAI Plusプランに刷新され、ChatGPTとの年間コスト差が倍以上に広がりました。職種や用途によっては使い分けやプランの見直しを検討する価値があります。機能面では、Google SheetsのグラフをテキストだけでGeminiが自動生成する機能が全ユーザーに開放されました。データ可視化の手作業が減り、定期レポート作成の時間短縮につながりそうです。Google Searchでは、ブランド専用のAI店員が配置され、検索したままGoogleを離れずに商品選びから購入まで完結する体験が始まりました。
ClaudeとKimi K3、モデルの節目が重なった
Claudeでは2つの動きがありました。Claude ArtifactsとSlackが統合され、チーム全員でリアルタイムにAI成果物を編集できる共同作業が可能になりました。一方で、Claude Fable 5の無料提供が7月19日で終了し、ProプランとMaxプランで課金方式が分かれます。Proユーザーは従量課金への切り替え内容を確認しておく必要があります。
新たな存在感を示したのは、中国のMoonshot AIが公開した2.8兆パラメーターのオープンウェイトモデル「Kimi K3」です。主要ベンチマーク4位の性能をAPIで誰でも使える形で開放し、7月27日には重みの無償公開も予定されています。
AIが産業の現場と地域に入り込んできた
国内では、NTTデータが食品・消費財業界向けの商品企画AIを提供開始しました。コンセプト案が150秒で出るという速度は、従来の企画プロセスとはまったく異なる時間感覚です。iPhoneでは、中国でApple IntelligenceにAlibabaのQwenが統合され、正式利用が始まりました。Appleが地域ごとにAIパートナーを変える戦略は、グローバル展開を考える上で注目です。
開発者向けには2つの話題がありました。Grok BuildがApache 2.0でオープンソース化されました。プライバシー騒動がきっかけではありますが、コードが公開されたことで透明性は増しています。PerplexityはSpacesとBrainの組み合わせで、AIが夜間に自己改善してプロジェクトを学習し続ける仕組みを整えました。正答率25%向上・処理コスト13%削減という数字は、エージェントの実務投入を検討している人には参考になります。
来週は各ツールの新機能が仕事の中でどれだけ定着するか、価格帯の変化も含めて乗り換えや見直しを判断する人が増えそうです。
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今週はCopilotの「モデル選択式」転換とGeminiの値下げが重なり、どのプランにするかを考え直した方も多かったのではないでしょうか。
見落としやすいのはTeamsの会議アーカイブです。8月から自動で始まるため、SharePointへのアクセス権限と保存ポリシーを今のうちに確認しておくと後で慌てずに済みます。
Kimi K3のような大型オープンウェイトモデルの登場も含めて、来週も一緒に追っていきましょう。