PerplexityがSpacesとBrain(自己学習メモリ)の提供を本格化させたことで、AIエージェントが「プロジェクトの文脈を持ちながら夜間に自律改善する」という新しい段階に入りました。
Spacesでプロジェクトごとにファイルと指示を保持する
SpacesはPerplexity内にプロジェクト専用の「作業フォルダ」を作れる機能です。通常のチャットと違い、関連するスレッドをまとめて管理でき、PDFや社内資料のアップロードもできます。「常に箇条書きで出力する」「マーケティング担当者向けの表現を使う」といった専用指示を設定しておけば、そのSpaceを開くたびにAIが同じ文脈で応答してくれます。
チームでの共有にも対応しており、企業版ではSSO連携による社内データのセキュリティ管理も可能です。1週間後にSpaceを開いても、アップロードした資料も設定した指示も、すべてそのまま残っています。毎回ゼロから説明し直す手間がありません。
Brainが一晩でエージェントの精度を引き上げる仕組み
Brainは2026年6月にMax・Enterprise Maxユーザー向けのリサーチプレビューとして公開された新機能です。Perplexity Computerエージェントが行った作業をコンテキストグラフとして蓄積し、深夜にそのグラフを自動レビューして翌日の精度を向上させます。
ユニークなのは「ユーザーのことを覚える」のではなく「エージェント自身が何をうまくやり、どこで失敗したか」を学ぶ点です。ユーザーが何もしなくても、AIが自分でフィードバックを処理して改善されます。初期計測では、同じ種類のタスクへの正答率が25%向上し、情報の再現精度は16%改善、処理コストは13%削減されたとされています。
1週間離れていても「続きから再開」してAIが上手くなっている
SpacesとBrainが組み合わさると、働き方が変わります。プロジェクトのコンテキストはSpacesに保存され続け、エージェントの作業能力はBrainが夜間に自己改善します。1週間プロジェクトから離れても、再開したときには「AIがこっそり上手くなっている」状態が待っています。
これまでのAIチャットは、セッションをまたぐたびに記憶がリセットされるのが前提でした。毎回「あなたは○○の担当者で、目的は□□です」と説明し直すのが当たり前だったわけです。その前提が根本から変わりつつあります。Perplexityの業務活用はすでに広がっていますが、こうした機能が加わることでその価値がさらに変わります。
「使い捨てのチャット」から「育てる業務パートナー」への転換点
現在はMax・Enterprise Maxユーザー限定のリサーチプレビューですが、この方向性はAIツール全体に広がっていくとみられます。プロジェクトの履歴を持ち、夜間に自己改善し、チームで共有できるエージェントが業務に常駐する。そういう働き方が当たり前になる準備が、静かに始まっています。
まずはSpaces機能から試してみるのが近道です。使っているプロジェクトのファイルと指示を入れておくだけで、次に開いたときの体験が変わります。Brainとの組み合わせが一般提供になったとき、それが「育てるAI」との付き合いの本番になるはずです。
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AIに毎回同じことを説明し直すの、ちょっと疲れますよね。
SpacesとBrainの組み合わせ、「離れてた間にAIが上手くなってた」って体験が待っています。それ、なんか嬉しくないですか。
まずSpacesを1つ作るところから。「育てるAI」との付き合いはそこから始まります。