OpenAIが「Sign in with ChatGPT」のベータ版を8月2日に公開したことで、NotionやHubSpot、AirtableといったWebサービスにChatGPTアカウントでサインインできるようになりました。「Googleでサインイン」と同じ感覚で、ChatGPTのIDを使った認証が一般のWebサービスに広がり始めています。

ChatGPTのIDで6サービスへのログインが可能に

初期ベータパートナーはAirtable・GitLab・HubSpot・Notion・Supabase・Vercelの6社です。各サービスのログイン画面に「Sign in with ChatGPT」ボタンが追加され、メールアドレスとパスワードを入力しなくてもChatGPTの認証情報でアカウントにアクセスできます。既存アカウントの連携も、ChatGPTのIDによる新規アカウント作成も可能です。

ChatGPTのプラグインディレクトリからサービスを連携する際にも使えます。HubSpotの顧客管理ダッシュボードや、Notionのワークスペースへのアクセスが、ChatGPTからより少ないステップで完了するようになります。

外部サービスと共有されるのは名前・メールアドレス・プロフィール画像の3種類のみです。会話履歴や利用データは渡らず、各プラグインへのアクセス権限は引き続き個別に確認が求められます。詳細はOpenAI公式ヘルプに掲載されています。

Googleが独占してきた「ログインの入口」への参入

「Googleでサインイン」「Appleでサインイン」は、Webサービスのログイン画面に長年並んできました。OpenAIはそこへ「Sign in with ChatGPT」として割り込んだ形です。

Notion・HubSpotのようなビジネスツールのログイン選択肢にChatGPTが加わることで、ユーザーの接点がChatGPT側に引き寄せられます。これはOpenAIのエコシステムへの依存度を自然に高める構造でもあります。Google・Apple・Microsoftが独占してきた「IDプロバイダー」という役割に、OpenAIが挑戦し始めた格好です。

SupabaseやVercelがパートナーに入っていることも示唆的です。開発者プラットフォームへの早期対応は、OpenAIと連携するアプリを構築しやすい環境を整える意図と読み取れます。

AIエージェントが複数ツールをまたぐための認証基盤として

この先を考えると、認証基盤の整備はChatGPTエージェント機能と直結します。HubSpotはすでにAgent Hubを公開しており、AIが顧客情報をまたいで動く仕組みが整いつつあります。ChatGPTとHubSpotのIDが統合されれば、エージェントが認証コストを下げてCRMデータを操作できる土台になります。

サインイン機能の追加に見えて、その先にはAIエージェントが複数ツールをまたいで動くための「アクセス権の一元管理」が見えます。OpenAIが次のステージとして何を目指しているか、このベータが示しているように思います。

「またパスワード探してる…」って、自分も毎回なってしまいます。

今回のポイントは「便利なログイン機能ができた」ではなく、OpenAIがGoogleと同じポジションを取りにいった、という点です。使うサービスが増えるほど、ChatGPTのIDが中心になっていく。そこが面白いところだと思います。

NotionやHubSpotを使っている方は、ぜひSign in with ChatGPTを試してみてください。

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