Hargreaves LansdownがMicrosoft 365 CopilotとMicrosoft Teams Premiumを活用し、ファイナンシャルアドバイザーの顧客文書作成時間を4時間から1時間(4倍速)に短縮した。全従業員で週2〜3時間の削減を実現し、96%が「日常業務に役立つ」と評価している。

顧客と話す仕事なのに、会議後の事務処理で午後が消える

Hargreaves Lansdownは英国最大級の個人向け資産運用・投資プラットフォーム。130万人超の顧客に、ファイナンシャルアドバイザーが対面・オンラインで直接対応している。

問題は面談後に起きていた。議事録を起こし、顧客向けの正式文書を作成し、会社規定のブランドテンプレートに転記する——この3ステップで、1件のミーティングにつき最大4時間を消費する。顧客接点に割ける時間が、そのまま事務処理に食われる構図だ。

「会議→議事録→顧客文書→テンプレート」を1本につなぐ

採用したのは2つのツールの組み合わせだ。Microsoft Teams PremiumのAI Notes(議事録自動生成)とIntelligent Recap(会議の自動要約)が、会議中の音声とやりとりをリアルタイムで構造化する。会議が終わった瞬間、議事録の骨格は完成している。

その内容をMicrosoft 365 Copilotが整理し、顧客向けの正式文書を生成。ブランドテンプレートへの転記まで自動で仕上げる。アドバイザーがやることは、AIが作った下書きを確認して承認するだけになった。

顧客文書が4時間→1時間、96%が「日常業務に役立つ」と評価

ファイナンシャルアドバイザーの顧客文書作成にかかる時間は、4時間から1時間に短縮された。75%削減だ。全従業員ベースでも週2〜3時間の節約を達成。Copilotが日常業務に役立つと回答した従業員は96%に達した。

規制業界の豪州銀行BOQ GroupのCopilot導入事例でも70%の従業員が1日30〜60分を削減しているが、Hargreaves Lansdownの96%という定着率はさらに高い水準にある。

個別ツールの追加ではなく、業務の流れを一本につないだ

この事例で注目すべきは、ツールを追加したのではなく、業務の流れそのものを変えた点だ。「会議→議事録→顧客文書→テンプレート転記」という4工程をAIで連結し、各ステップ間の継ぎ目の手作業をなくした。個別にAI化しても前後の手作業が残れば時間削減は限定的になる。その継ぎ目をゼロにしたことが、75%という大幅削減につながった。

Lumen TechnologiesがCopilot for Salesで顧客リサーチを4時間→15分に短縮した事例でも、情報収集・CRM入力・メール作成を一本につなぐ設計が成果の核心だった。AIは点で使うより、工程を線でつなぐ形で使う方が成果が大きい。

対人業務が多い職種なら、同じ発想がそのまま使える

金融アドバイザーに限らない。営業担当、コンサルタント、士業、医師・介護職——「顧客や患者と会う時間が本業なのに、その後の記録・文書化が重い」職種全般に同じ構造が当てはまる。

独自システムの開発は不要だ。Microsoft TeamsとCopilotの組み合わせで、同様のワークフローを設計できる。「どのAIを入れるか」より「どの工程の継ぎ目にAIを入れるか」を先に考えること。Hargreaves Lansdownの事例は、その設計の問いに対して具体的な数字で答えを示している。

ドリップドリップ(執筆)

会議が終わるたびに4時間の事務処理が待っているって、正直つらいですよね。

この事例で面白いのは、Copilotを入れるより前に「どの工程をつなぐか」を設計したこと。そこだけ変えたら、成果がまるで違う。

AIツールを選ぶ前に、まず自分の業務フローの「継ぎ目」を探してみてください。きっとそこに時間が眠っています。

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