見積もりを5社から集めると、次にやるのはExcelへの転記だ。PDFを開きながら数字をコピーして、フォーマットを揃えて、合計列を確認する。それだけで1時間以上かかる。しかも上長に見せると「もっと分かりやすく」と言われ、また作り直しになる。
この「整理する作業」のほぼ全部を、ChatGPTに任せられる。
見積もりの比較表を5社分でも10分で作る
やることはシンプルだ。各ベンダーの見積もりテキストをまとめてChatGPTに渡し、「品目・単価・数量・合計額でベンダー別に比較表にまとめてください」と伝える。PDFの文章をコピーして貼り付けるだけでいい。
Excelに貼るなら「Markdown形式で出力して」と一言足せばそのまま使える。上長への資料にするなら「重要な差異を3点まとめて」と続けて聞けばいい。
Excel作業の時間は、ほぼゼロになる。
発注先が決まったら「2種類の文書」を同時に頼む
発注先が決まると、次は文書仕事が待っている。ベンダーへの発注確認メールと、社内稟議や上長報告用の選定理由説明。内容は似ているのに、別々に書くことになる。
ChatGPTに「選定した理由と条件」を一度伝えれば、この両方を同時に出してもらえる。こう頼む。
「A社を最安値・最短納期で選定しました。社内承認用の選定理由説明(200字)と、A社へのビジネスメールを作成してください」
確認して固有名詞と数字を直せば、そのまま使えるレベルになる。二度書きがなくなるだけで、体感は変わる。
交渉の「準備」だけChatGPTに任せる
仕入先との価格交渉を、ChatGPTに代わりにやってもらうことはできない。でも、何を根拠に何を伝えるかの整理はできる。
「現在の単価は〇〇円。競合他社の見積もりは〇〇円。今後の発注数量を増やす可能性がある前提で、交渉のポイントと具体的なセリフを教えてください」
商談の場で使うものではなく、30分前に自分の頭を整理するための道具として使う。WalmartはAIエージェントで2,000社以上のサプライヤーと同時交渉しているが、個人レベルでも「準備の質」を上げることは今すぐできる。
整理する仕事をなくすと、何に時間が使えるか
比較・転記・文書化の工程がなくなると、空いた時間で仕入先との関係構築や中長期の調達戦略を考えられるようになる。
ChatGPTに任せてはいけないのは、最終的な発注判断と、取引先との信頼を積み上げる部分だ。そこは人間の仕事のまま変わらない。
整理する仕事をなくすだけで、1日の体感は大きく変わる。まず見積もり比較の表作りから試してみてほしい。
コピペで使えるプロンプト集
① 複数ベンダーの見積もり比較表を作る
調達・購買業務での見積もり整理
あなたは調達担当のアシスタントです。以下に複数ベンダーから受け取った見積もりの内容を貼り付けます。各ベンダーの【品目名】【単価】【数量】【合計金額】【納期】【備考】をベンダー別に整理し、Markdown形式の比較表にまとめてください。比較表の下に「価格差が大きい品目」「納期で差があるポイント」を3点以内で箇条書きにしてください。 --- (ここに各ベンダーの見積もりテキストを貼り付ける) --- 出力はMarkdown形式で、Excelに貼り付けやすい形にしてください。
② 発注確認メールと選定理由説明を同時に作る
発注先決定後の社内外への連絡
あなたは調達担当のアシスタントです。以下の条件でベンダー選定が完了しました。2種類の文書を作成してください。 【選定ベンダー】:〇〇株式会社 【選定理由】:【理由を記入(例:最安値かつ納期最短)】 【発注内容】:【品目と数量を記入】 【発注金額】:【金額を記入】 【納期】:【納期を記入】 ①社内承認用の選定理由説明(200字以内、簡潔に) ②発注先へのビジネスメール(件名・本文・署名欄含む) ②のメールはフォーマルかつ簡潔なトーンで作成してください。
③ 仕入先との価格交渉の準備をする
ベンダーとの価格交渉前の準備
あなたは調達担当のアドバイザーです。以下の状況をもとに、価格交渉のポイントと具体的な伝え方を教えてください。 【現在の単価】:【現在の単価を記入】 【競合他社の見積もり】:【他社の金額を記入】 【取引継続年数】:【年数を記入】 【今後の発注見込み】:【増加・現状維持など記入】 ①交渉で使える根拠と論点(3点以内) ②交渉の場で使える具体的なセリフ(丁寧語で2〜3パターン) ③相手が断った場合の切り返しトーク の3点を出力してください。
Excel転記って、「やらないといけないのはわかってるけど、地味にしんどい」作業の代表格ですよね。
ChatGPTに投げると、整理してから考える時間が増えて、判断の質も上がる気がします。道具に任せることで、本当に考えるべきことに集中できるのは大きいです。
まず1回、見積もり比較を頼んでみてください。「もう元には戻れない」と思うはずです。