「この問い合わせ、どこに振ればいいんだっけ」と一日に何十回も判断しているなら、それはChatGPTに任せられる仕事です。
チケットを受け取るたびに内容を読んで、技術サポートに回すのか、返金対応に回すのか、担当者が直接応えるべきかを判断する。この作業が積み重なると、本来集中すべき複雑な問い合わせへの対応時間が削られます。分類・仕分け・初期対応——これらはパターンが決まっている作業で、AIが最も得意とする領域です。
ChatGPTでチケット分類を自動化する
問い合わせ内容をそのままChatGPTに貼り付けて、「以下の問い合わせを『技術サポート』『返金・返品』『一般問合せ』『要エスカレーション』の4つに分類し、理由を一言で添えてください」と指示するだけで、かなりの精度で分類できます。分類の候補と理由が出てくるので、担当者は確認してルーティングするだけでいい。
ここで重要なのは「AIが判断しているのではなく、候補を出している」という前提です。最終的な判断は人間がする。この線引きを守ると、ミスが起きたときも対処しやすくなります。AIエージェントをサポート業務に導入する際も、まず担当者の補佐役として使い始めることが大切です。
FAQ応答のドラフトをChatGPTに書かせる
よくある質問への返答は、ChatGPTに下書きを作らせて担当者が確認して送信するフローが現実的です。「返品ポリシーについての問い合わせに対して、300文字以内で丁寧に回答してください。返品可能期間は30日、送料はお客様負担です」と指示すれば、整った文章がすぐ出てきます。
完全自動化にこだわる必要はありません。ゼロから書く時間が省けるだけで、対応速度は確実に上がります。特に問い合わせが集中する繁忙期は、このドラフト作成の差が直接、対応品質に出てきます。
エスカレーション判断の基準をプロンプトに書き込む
「次の問い合わせが以下の条件のいずれかに当てはまる場合、『要エスカレーション』と判定してください:クレームや怒りの表現がある、金額が5万円を超える言及がある、法的な表現や脅しがある」——このようにエスカレーション基準をプロンプトに書き込むと、ChatGPTが一次判断の補助をしてくれます。
この条件を書き出す作業は、チーム内の判断基準を言語化する機会にもなります。担当者によって判断がバラついていた問題が、自然と解消されることもあります。
まず一つのタスクだけ試す
チケット分類、FAQ応答、エスカレーション判断——この三つのうち、今一番繰り返し作業になっているものから始めてください。試す際は必ずチームで共有することです。個人が試して終わりにすると、プロンプトはその人の頭の中にしか残りません。
週に一度プロンプトを見直す習慣があると、問い合わせの傾向が変わっても対応が追いつきます。件数が増えても品質を落とさないチームは、ChatGPTを補佐役として自分たちの業務フローに組み込んでいます。使いこなすというより、役割を与える感覚です。
コピペで使えるプロンプト集
① 問い合わせチケットを自動分類する
カスタマーサポートのチケット振り分け業務
あなたは経験豊富なカスタマーサポートマネージャーです。以下の問い合わせを次の4カテゴリに分類し、判断理由を一文で説明してください。 【分類カテゴリ】 ・技術サポート:製品の不具合・操作方法の質問 ・返金・返品:払い戻しや商品交換の要求 ・要エスカレーション:強いクレーム表現・法的言及・【5万円】超の案件 ・一般問合せ:上記以外の質問 【問い合わせ内容】 (ここに問い合わせ文を貼り付ける) 【出力形式】 分類:〇〇 理由:(一文で)
② FAQ問い合わせへの返答ドラフトを作成する
よくある問い合わせへの初期返答文を素早く作成したいとき
あなたは丁寧で親しみやすいカスタマーサポート担当者です。以下の問い合わせに対する返答ドラフトを作成してください。 【会社情報・ポリシー】 ・返品可能期間:【30日間】 ・送料負担:【お客様負担】 ・対応時間:【平日10時〜17時】 【問い合わせ内容】 (ここに貼り付ける) 【条件】 ・ですます調で統一する ・共感の一言で書き始める ・300文字以内に収める ・次のアクションを明確に伝える
③ エスカレーションが必要な問い合わせを見分ける
上長対応が必要なケースを素早く判定したいとき
あなたはカスタマーサポートチームのリーダーです。以下の問い合わせが上長対応(エスカレーション)を必要とするか判断してください。 【エスカレーション基準】 ・怒りやクレームの強い表現が含まれる ・金額が【5万円】を超える言及がある ・法的な表現・脅し・SNS拡散の示唆がある ・【社内基準があればここに追加する】 【問い合わせ内容】 (ここに貼り付ける) 【出力形式】 判定:要エスカレーション / 通常対応 理由:(根拠を一文で) 推奨アクション:(次にすべきことを具体的に)
問い合わせが多い時期、チームみんながバタバタしているのに手が追いつかない——そういう経験、ありますよね。
ChatGPTに分類させてみると「こんなにあっさり使えるんだ」と驚く人が多いです。完璧じゃなくても、確認するだけでいい、という考え方に切り替えると一気にラクになります。
まず一つだけ試してみてください。それだけで業務の体感が変わります。