Doe BeautyがShopify Flowを活用し、6人チームで業務の80%を自動化して月30,000ドル(約450万円)のコスト削減を実現した。カリフォルニア州発の化粧品ECブランドが、大企業向けとされてきたAI自動化を少人数チームで実装した事例だ。
6人チームに重くのしかかる定型業務
受注処理、在庫の確認と補充の手配、顧客への問い合わせ対応——ECビジネスには終わりのない定型業務がある。Doe Beautyも同じ課題を抱えていた。チーム6人の多くの時間が処理作業に費やされ、新商品の企画やマーケティング施策に割く余裕がなかった。
人を増やせばコストが増す。でも手が足りなければ仕事が回らない。Doe Beautyが選んだのは「人を増やさず、自動化で仕事量を減らす」という方針だった。
Shopify Flowで「条件判断ごと」業務を自動化する
Doe BeautyはShopify Flowを中心に据えた自動化の仕組みを構築した。Shopify Flowはコードなしで業務フローを設計できるツールで、「在庫が一定数を下回ったら自動発注」「特定の商品が売れたら関連プロモーションをトリガー」といった条件分岐ベースの処理を、視覚的なビルダーで設定できる。
在庫補充、需要予測に基づく発注スケジュールの調整、受発注処理の一連のフロー。これらを段階的に自動化し、最終的に業務全体の80%がシステム主導で動くようになった。6人のメンバーは「処理」から解放され、判断や創造が必要な仕事に集中できる体制になった。
月30,000ドル削減——数字の実態
効果は明確な数字に出た。月あたり30,000ドル(約450万円)のコスト削減。オペレーション処理にかかっていた人件費や外注費、ミスによるロスが圧縮された結果だ。年間換算で5,400万円相当になる。削減した分を販売促進や商品開発に再投資できる。General Millsが需要予測とサプライチェーンの自動化で累計30億円のコスト削減を実現したように、業務の自律化はスケールに関わらず大きな財務インパクトをもたらす。
なぜShopify FlowがDoe Beautyにフィットしたか
Shopify Flowが機能した理由の一つは、Doe BeautyがすでにShopifyで運営していたことだ。追加のシステム連携や移行コストは不要で、既存のデータとフローの延長線上に自動化を乗せられた。導入摩擦が低いことが、小規模チームには決定的に重要だった。
もう一つは段階的に進められること。全部を一度に自動化しようとせず、ボトルネックになっている業務から順番にフローを追加していける設計が、チームに無理なく馴染んだ理由だろう。
自社のECに活かせるポイント
Shopify Flowを使っていなくても、この考え方は応用できる。まず、チームが最も時間を取られている定型業務を一つ特定する。次に、その業務が「条件 → 処理」の形で表現できるかを確かめる。在庫の閾値、注文金額、顧客セグメント——多くの定型業務は条件分岐で動いている。
MakeやZapierなど同様のノーコード自動化ツールはEC以外でも使える。SoFi TechnologiesがAIで顧客問い合わせの61%を自動解決したように、業種を問わず「条件判断の反復作業」はAIと自動化ツールが得意とする領域だ。小さく始めて効果を確認しながら広げていく。Doe Beautyがやったことは、そのシンプルな繰り返しだ。
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小さいチームで売上を作りながら定型業務もこなすのって、本当に消耗しますよね。
「人を増やさずに80%を自動化」という結果は、ツール選びよりも「何を自動化するか」を先に決めたことが大きかったんだと思います。条件分岐で表現できる業務から始めた、というアプローチは明快で真似しやすい。
まず一個、今週一番時間を食っている定型業務を書き出してみてください。そこからがスタートです。