月末になると、SharePointに散らばる3つのリストを開いて、データをExcelに手でコピペする。数字が合っているか確認して、グラフに直して、PDFにして報告書を仕上げる——。この作業だけで3〜4時間が消える。データを集める時間のほうが、数字を読む時間より長い。経理や管理部門の担当者なら、毎月そういう月末を過ごしているはずです。

Microsoft 365 Copilotを使えば、このコピペ作業の大半を省けます。SharePointリストのURLを指定して「10月の部門別費用を集計して、先月比も出して」と指示するだけで、Copilotがリストを読み込んで下書きを作ります。仕上げの確認と修正に集中できます。

CopilotがSharePointリストを読む条件

Microsoft 365 Copilot(ビジネスチャット)では、SharePointに保存されているリストやExcelファイルをそのまま参照できます。コピペは不要です。たとえば費用管理リストがあれば、URLを貼り付けて「このリストから10月の月次レポートを作って」と入力するだけ。Copilotが集計して、Wordの下書き形式で返してくれます。

ただし前提があります。Microsoft 365 Copilotのライセンスが必要なこと、そして対象のSharePointリストに自分がアクセスできること。ローカルに保存されたExcelや、メールに添付されたファイルは参照できません。SharePoint上にデータがある場合だけ、この方法が使えます。

月次レポートをCopilotに作らせる手順

流れはシンプルです。まずSharePointの費用管理リストを開いて、URLをコピーする。次にCopilot(Copilot.microsoft.com)のチャット画面で「このリストのデータ([URL])から、10月の月次費用レポートを作ってください。部門ごとの合計と、9月比の増減もまとめてください」と入力する。返ってきた下書きを確認して、数字のズレや不自然な表現を修正して完成です。

慣れれば全体で30分以内に終わります。4時間かかっていた作業が、確認と修正だけになります。月に換算すると、月次レポートに費やしていた時間を最大85%削減できます。

りそなが業務照会をAIに任せている理由

「繰り返しの定型業務をAIに任せ、人は判断や対応に集中する」という発想は、日本の金融機関でも実績が出始めています。りそなホールディングスでは、融資・住宅ローン・企業年金・iDeCoの4領域で、担当者が繰り返し対応していた照会業務をMicrosoft Copilot Studioで構築したAIエージェントが代わりに担っています。担当者は例外処理や顧客との深い相談業務に集中できる体制に変わりました。

月次レポートの集計も考え方は同じです。毎月同じ手順でデータを引っ張って整形する作業はCopilotに任せる。人は「その数字が何を示しているか」を読む側に回る。作業量が減るだけでなく、報告の質が変わります。

まず整備するのはリスト側

Copilotの精度は、SharePointリストの作りに大きく左右されます。Copilotを導入しても効果が出ない部門には、データ側の整備不足が原因になっているケースが多くあります。列名が「A」「B」だったり、同じ部署名が複数の表記に分かれていたりすると、Copilotが正しく集計できません。

逆に「費用カテゴリ」「部門名」「金額(円)」のように列名が明確で、入力ゆれのないリストなら精度が高まります。今月すぐ試せる最初のステップは、月次でよく使うリストを1つ選んで、列名を見直すこと。全部一度に整備しなくていい。1リストから始めれば、今月から変わります。

月末にデータを集める作業に追われている感覚、すごくわかります。

SharePointのリストさえ整っていれば、Copilotに投げるだけで集計の下書きが出てくる——それだけで、月末の時間の使い方が変わります。

まず1つのリストを整えることから始めてみてください。

コピペで使えるプロンプト集

① 部門別費用の月次レポート下書き生成

SharePointリストのデータから月次費用レポートを自動作成する

あなたは経理部門のアシスタントです。
以下のSharePointリストのデータをもとに、【対象月(例:2026年10月)】の月次費用レポートを作成してください。

・部門ごとの費用合計
・前月(【前月(例:9月)】)との差額と増減率
・費用が最も多かった上位3部門と、その主な内訳
・全体サマリーを3行で

出力形式:Wordに貼り付けて使えるような、見出しと表を含む日本語の文章形式でお願いします。
経理・財務月次レポート

② 費用データの異常値チェック

月次集計データの中に入力ミスや急増した費用がないか確認する

あなたは経理チェック担当のAIアシスタントです。
以下のSharePointリストの【対象月(例:10月)】データを分析して、異常値や注意すべき点を教えてください。

確認してほしい観点:
・前月比で30%以上増加している費用カテゴリ
・金額が0または極端に小さい行
・部門名や費用カテゴリが他の行と表記ゆれしている箇所

出力:気になる行を指摘し、理由を簡潔に1〜2行で説明してください。
経理・財務データチェック

③ 経営会議向けの費用サマリー作成

月次費用データを経営層向けに要約する

あなたは経営企画部門のアシスタントです。
【部門名(例:営業部・製造部・管理部)】の【対象月(例:10月)】の費用データをもとに、経営会議向けのサマリーを作成してください。

構成:
1. 全体の費用合計と予算比(予算:【予算額(例:500万円)】)
2. 費用が増加した部門トップ3と、その理由の推測
3. 次月に向けた注意点を1〜2点

文体:簡潔なビジネス文書。箇条書きよりも文章で。200字以内でまとめてください。
経理・財務経営報告