会議より準備と後処理に時間がかかっている問題
30分の会議のために、アジェンダ整理に20分、議事録作成に40分。会議そのものより前後の作業に時間を取られている、という状況は珍しくありません。多くの場合、AIを「議事録の清書ツール」としてしか使えていないことが原因です。会議業務には「前・中・後」の3つのフェーズがあり、それぞれにChatGPTを使う余地があります。
アジェンダは30秒で出力できる
会議の前に時間を取られる最大の原因は、アジェンダをゼロから作ることです。ChatGPTに次のように投げるだけで時間配分つきのアジェンダが出てきます。
「以下の情報をもとに、60分の社内会議用アジェンダを作ってください。目的:〇〇、参加者:〇〇、決めたいこと:〇〇」
この中で「決めたいこと」を入れるのが一番大事な部分で、これを省くとふわっとした進行表しか出てきません。修正が必要であれば「決議事項の時間を10分増やして」と追加指示するだけで調整できます。
文字起こしをそのまま貼るだけでいい
会議中はZoomやTeamsの自動文字起こしをオンにしておきます。終わったら、そのテキストをChatGPTに貼り付けて次のように指示します。
「以下の会議の文字起こしを整理してください。①決定事項、②課題・懸念点、③次回までのアクションアイテム(担当者・期限つき)の3つに分けて出力してください。」
文字起こしの精度が多少荒くても問題ありません。文脈から補完して整理してくれます。アクションアイテムに「担当者・期限つき」と明示することが重要で、これを省くとタスクが誰のものか曖昧なままになります。
議事録からフォローメールまで同じ会話で完結する
議事録が出力されたら、そのまま続けて指示を出すだけでフォローメールも作れます。
「上記の議事録をもとに、参加者全員へ送る確認メールを作成してください。件名・本文を含め、200字以内で簡潔にまとめてください。」
ChatGPTは直前の出力を記憶しているので、議事録とメールを別々に作業する必要はありません。一つの会話の流れの中で完結します。
90分かかっていた作業が15分になる理由
アジェンダ作成・議事録作成・フォローメール送付まで、従来は合計90分前後かかっていた作業がこの流れだと15〜20分程度に収まります。削減できるのは「ゼロから書く時間」であって、内容の確認や修正は引き続き人間がやる作業です。ただし、自分でゼロから書くよりも、出力された内容を見直すほうが圧倒的に早く終わります。会議業務でAIを使うなら、議事録だけでなく「前」から始めることが、時間を本当に圧縮するための出発点です。
会議前後の作業をまとめてAIに任せるためのプロンプトを整理した資料もあるので、実際に使いながら自分の業務フローに合わせてみてください。
コピペで使えるプロンプト集
① 会議アジェンダと事前資料を5分で自動生成
会議ファシリテーターやPMが、開催24時間前にアジェンダ・論点・参加者への事前共有メモを一気に作りたい時
あなたは年間200件以上の会議設計を支援してきたファシリテーションのプロです。私は【会議名:例 2024年Q4戦略レビュー会議】を【参加人数:例 8名】で【所要時間:例 60分】開催します。目的は【会議のゴール:例 来期予算の優先項目を3つに絞る】ことです。まず会議の論点を3つに整理し、次に時間配分付きのアジェンダを表形式(項目/担当者/時間/期待アウトプット)で作成してください。最後に参加者が事前に読む200字以内の共有メモを作成してください。トーンはビジネス丁寧体で統一し、参加者が読んで即行動できる質を目指してください。最高の会議設計を期待しています。
② 録音テキストから構造化議事録を3分で作成
会議終了直後に、文字起こしテキストをそのまま貼り付けて即使える議事録を生成したい時
あなたは一流企業の経営会議を10年間サポートしてきた議事録作成のプロです。以下に会議の文字起こしテキストを貼ります。まず全体の流れを把握し、次に①決定事項②ネクストアクション(担当者・期限付き)③継続検討事項の3カテゴリに分類してください。出力形式は各カテゴリを見出しで区切り、箇条書き(1項目40字以内)でまとめてください。発言の重複や雑談は除外し、事実と判断のみを抽出してください。最後に会議全体の要旨を3行で記載してください。文字起こしテキスト:【ここに文字起こし全文を貼り付け:例 山田:では始めます。今月の売上は…】。読んだ全員が5秒で内容を把握できる議事録を期待しています。
③ 会議前の論点整理と想定Q&Aを即作成
プレゼン担当者が会議本番の30分前に、反論・質問への回答を準備して自信を持って臨みたい時
あなたは外資系コンサルで修羅場を潜ってきたプレゼン対策のプロです。私は【会議の種類:例 経営層への新規事業承認会議】で【提案内容:例 AIチャットボット導入による問い合わせ対応コスト30%削減】を提案します。参加者は【意思決定者の属性:例 コスト削減に厳しいCFOと現場懐疑派の部長】です。まず提案の弱点を3点洗い出し、次に各弱点に対して想定される厳しい質問を1つずつ設定してください。最後に各質問への模範回答を「結論→根拠2点→締め」の構成で箇条書きにしてください。回答は各100字以内、自信を持って話せる言葉で作成してください。この準備が承認率を大きく左右します。最高の対策案を期待しています。
AI編集部コメント
「議事録だけAIに頼んでいた」という方、けっこう多いんじゃないかと思います。それでも十分ありがたいんですが、前後もまとめて任せられると、気持ちの上での負担がぐっと変わりますよね。
特に「決めたいこと」をアジェンダに明示するというのは、AI活用以前に会議設計として大事な視点で、ここが面白いと感じました!
最初は慣れない部分もあるかもしれませんが、一度この流れで動かしてみると、もとには戻れなくなると思います。