応募80件で締め切りが明後日。面接の設問も別に用意しなければならないし、選考通過者にはフォローメールも送る必要がある。採用担当が一人でこなすには、どう考えても一日では足りない量だ。
CopilotとClaudeを使い分けると、この流れが半日に収まる。コツは「判断を渡す」のではなく「下ごしらえを任せる」こと。整理と下書きはAIがやり、採用担当は判断に集中する構造に変えるだけでいい。
書類審査の時間をCopilotで3分の1にする
Microsoft 365のCopilotをTeamsやWordで使っている環境なら、すぐに試せる。まず求人票と評価軸をもとに「このポジションで見るべき3つのポイント」を整理させる。複数人で選考するときの基準統一にもなる。
次に、応募者ごとの職務経歴書をCopilotに読み込ませ、「この3点に照らして合致する点と疑問点を要約して」と指示する。A4一枚の経歴書なら30秒もかからない。読む時間と整理する時間が圧縮されるだけで、10件が2時間から40分前後になる。
面接設問はClaudeで候補者ごとに作る
書類審査で気になった点や深掘りしたい経験があれば、ClaudeにそのメモとJDを渡す。「この候補者は○○の経験が薄い。行動特性と問題解決力を確認したい設問を5つ、各設問に確認意図を付けて」と指示すると、構造化された質問が返ってくる。
設問をゼロから考えるのは意外と時間がかかる。ポジションが違えば軸も変わるし、面接官が複数いれば共通認識も必要だ。Claudeが最初の案を出してくれるので、自分で1〜2問手を加えれば完成する。採用担当の経験と勘は、その最終チェックに使うのが一番効く。
フォロー文はClaudeに下書きを任せて仕上げる
面接後の御礼・選考通過・不合格通知をゼロから書くのは、気を使う割に時間がかかる。Claudeに「不合格通知のメール、感謝を伝えつつ失礼にならない文体で200字以内」と指示すると、そのまま使えるひな形が返ってくる。
送信前に自分で読み返して、自社のトーンに合わせて少し手を入れる。「0から書く」より「削って整える」のほうが速い。複数パターンを出させておけば、シーンに合わせて選ぶだけになる。
LINEヤフー(LY Corporation)は人事・総務領域でのAI活用を本格化させ、月間1,600時間以上の工数削減を達成している。採用・労務・総務にまたがる業務の流れ全体にAIを組み込んだ結果だ。書類審査・面接設計・フォロー文という採用業務の一連の流れにCopilotとClaudeを取り込む考え方は、まさに同じ発想に近い。
半日で終わると、採用の質も上がる
時間が浮くと、候補者一人ひとりをちゃんと見る余裕が生まれる。書類100件を流し読みしていたのが、上位20件をじっくり読める。面接設問も「毎回同じ質問」ではなく候補者に合わせた内容にできる。
CopilotやClaudeが使えない環境でも、ChatGPTだけで採用業務を変える方法はある。ツールの違いよりも「判断以外をAIに任せる」という発想が先だ。採用の最終判断は自分でする。その判断にかける時間と質を守るために、下ごしらえをAIに渡すのが今の採用担当に一番フィットする使い方だと思う。
コピペで使えるプロンプト集
① 求人票から書類選考の評価軸を作成する
書類選考の基準を明確にしたいとき、複数人で審査基準を統一したいとき
あなたは採用担当のプロフェッショナルです。以下の求人票をもとに、書類選考で評価すべき重要な3つのポイントを整理してください。 【求人票の内容】(ここに求人票を貼る) 【対象職種・スキルレベル】(例:営業3〜5年目、マネジメント経験なし) 各ポイントについて「評価軸の名称」「具体的に何を見るか(1〜2文)」「職務経歴書のどこで確認できるか」を記述してください。複数の採用担当で基準を統一するためにも使えます。
② 候補者の経歴に合わせた面接設問を作成する
書類選考通過者の面接前準備、面接官への共通設問を用意したいとき
あなたは採用担当の専門家です。以下の候補者の職務経歴と確認したい能力をもとに、面接で使う設問を5つ設計してください。 【候補者の経歴概要】(ここに職務経歴書の要点を貼る) 【確認したい能力・特性】(例:問題解決力、自律性、チームマネジメント経験) 各設問に「確認意図(なぜこの質問をするか)」を1文で付けてください。汎用的な質問ではなく、この候補者の経歴に合わせた内容にしてください。
③ 採用選考後のフォローメールを作成する
面接後の御礼・選考通過のご案内・不合格通知を送るとき
あなたは採用担当です。以下の条件でフォローメールを書いてください。 【メールの種類】(不合格通知 / 選考通過のご案内 / 面接御礼のいずれかを指定) 【候補者の氏名】(例:山田 太郎 様) 【選考フェーズ】(例:書類選考、一次面接) 【補足事項】(特に伝えたいことがあれば記入) 件名と本文をセットで出力してください。200字以内で簡潔に。感謝を伝えつつ事務的になりすぎない文体で、補足事項を自然に文章に組み込んでください。
書類が山積みで、面接の準備が後回しになっている——そういう日が続くと、「ちゃんと判断できているのか」という不安が出てきますよね。
AIに下ごしらえを任せると、判断に集中できる時間が増えます。その時間で、候補者一人ひとりをもう少しだけちゃんと見られるようになる。
まず次の書類審査で一つだけ、Copilotに要約を頼んでみてください。