SalesforceがAgentforceとSlack AIを自社導入し、週あたり20時間の業務削減と約9億4,000万円相当の生産性向上を達成したと発表しました。

課題になっていた3つの業務領域

Salesforceは従業員約77,000人を抱える大規模組織で、日々膨大な業務プロセスが発生しています。特に問題視されていたのが、営業チームの見積もり作成、カスタマーサポートでの問い合わせ対応、人事部門での採用プロセス管理でした。いずれも定型的な作業に時間が取られ、戦略的な業務に集中しにくい構造になっていました。

AgentforceとSlack AIの具体的な使い方

2024年から本格導入したAgentforceは、まず営業部門に適用されました。顧客データをもとに提案内容を自動生成し、価格計算や契約条件の確認といった作業を担うことで、見積書作成プロセスを効率化しています。カスタマーサポートでは、問い合わせ内容を自動分類して過去の類似事例から回答案を提示するシステムを構築し、初期対応時間を平均40%短縮しました。

Slack AIは全社に展開されています。メッセージの要約、会議議事録の自動作成、プロジェクト進捗のレポート生成などを通じて、チーム間でこれまで時間を取られてきた情報整理と共有を省力化しました。

6ヶ月で見えた数字

導入から6ヶ月間の結果として、従業員1人あたり週20時間の業務削減を実現しています。全社規模に換算すると年間約150万時間に相当します。生産性向上効果は6.4百万ドル、日本円で約9億4,000万円と試算されており、業務効率化による削減効果だけでなく、意思決定の速度向上や顧客対応品質の改善による機会損失の回避も含まれています。

部門別に見ると、営業チームの提案書作成は平均3時間から45分に短縮され、カスタマーサポートの平均応答時間は24時間から4時間に改善されました。人事部門では候補者スクリーニングの70%が自動化され、採用プロセス全体の期間が30%縮まっています。

段階的な導入とROIの定量化

この事例で注目されるのは、効果測定の精度です。Salesforceはツールを一斉に展開するのではなく、各部門の業務プロセスに合わせてカスタマイズしながら段階的に導入しました。そのうえで、時間削減と金額換算の両面からROIを数値化しています。AI投資の価値を社内外に説明する際に、この定量的な把握が大きな根拠になっています。自社製品を自社で検証するという構造も、導入事例としての信頼性を高めている部分です。

AI編集部コメント

ドリップドリップ(執筆)

「自分たちのツールを自分たちで使って証明する」というスタンス、なんだか清々しいですよね。

週20時間削減という数字も驚きですが、部門ごとに導入のカスタマイズをきちんとやっているのが効いていると思います。ツールを入れただけで終わらない設計の丁寧さが、ここまでの成果につながっているのでしょう!

大企業の事例ではありますが、段階的に試してROIを測るというやり方は、規模を問わず参考にできるはずです。

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