毎朝9時、メールを開く前にニュースアプリを立ち上げる。競合他社の動向、自社のメディア掲載、業界アナリストの発言。チェックすべきソースは10個以上あり、それを終えると1時間近く経っている——広報・IR担当者にとって、この「朝の情報収集」は長年の悩みだ。
PerplexityのSpacesとBrainを使うと、この作業が大きく変わる。
競合動向とメディア監視をSpacesで一本化する
PerplexityのSpacesは、特定のテーマについて継続的に情報を収集・整理するための専用ワークスペースだ。一度設定すると、毎回ゼロから検索し直す必要がない。
広報担当者なら「競合他社の動向」と「自社メンション」の2つのSpaceを作るだけで始められる。競合動向のSpaceには主要競合3〜5社の社名と「プレスリリース・新製品・人事」といったキーワードを登録する。自社メンションSpaceには社名・製品名・代表者名を入れておく。あとは毎朝Spaceを開けば、Perplexityが最新情報をまとめてくれた状態になっている。
「Googleニュース→各社IRページ→SNS検索」と複数ソースを回っていた作業が、一つの画面で完結する。
Brainで決算・アナリスト調査を積み上げていく
2026年6月にリリースされたPerplexity Brainは、エージェントが行った調査の内容を蓄積し、次回の調査に活かす自己改善型のメモリ機能だ。使えば使うほど、過去の文脈を踏まえた精度の高い調査が積み上がっていく。
IR担当者なら決算シーズンの調査から使い始めるといい。競合他社の四半期決算発表後、Brainに過去のデータが蓄積されていると「前四半期比でどう変化したか」という文脈込みで情報が整理される。ゼロから読み解く調査と、蓄積済みの文脈から差分を確認する調査では、かかる時間がまったく違う。
株主・投資家向けのQ&A想定シートを作る際も、Brainが過去の調査履歴をもとにより精度の高い情報を引き出してくれる。記者会見の質問想定にも同じ流れで応用できる。
キリンが示した「AI業務削減」の発想を自分のチームに使う
キリンホールディングスは1万5,000人規模でBuddyAI for Marketingなど生成AIツールを全社展開し、AI利用率70%・年間約29,000時間の業務削減を実現した。マーケティング部門での取り組みだが、背景にある発想は「AIに定型の情報処理を任せ、人は意思決定と発信に集中する」というシンプルなものだ。
広報・IR部門にも、そのまま当てはまる。
情報収集は、広報・IR担当者にしかできない仕事ではない。「何を、どのくらいの頻度で、どんな視点で集めるか」という設計だけが、専門性の出しどころだ。その設計をPerplexityのSpaces・Brainに落とし込めば、日々の実行はAIが引き受けてくれる。削減できた時間は、記者との関係構築、アナリストへの説明、社内レポートの質向上に使える。
毎朝の情報収集を終えたとき、手に入るものが変わる。ニュースの羅列ではなく、「競合がこう動いた、だから次の発表でここを強調すべき」という判断材料。PerplexityのSpacesとBrainは、その入り口になれる。
コピペで使えるプロンプト集
① 競合他社のプレスリリースを広報視点で分析する
競合の新製品・人事・IR発表後の情報整理
あなたは広報担当のリサーチアシスタントです。以下の競合他社プレスリリースまたはニュース記事を読んで、広報担当者の視点で分析してください。【企業名:〇〇株式会社】【内容:プレスリリース本文または記事URLを貼り付ける】3点で回答してください。①何を発表したか(100字以内の要約)②自社への競争上の影響(変化・脅威・機会)③記者・アナリストから聞かれそうな質問(3問)。事実ベースで簡潔に、推測は「(推測)」と明示してください。
② 週次メディアモニタリングレポートを作成する
自社メンション・業界ニュースの週次まとめ
あなたは広報担当のアシスタントです。以下の今週収集したメディア情報をもとに、週次モニタリングレポートをまとめてください。【対象期間:〇月〇日〜〇月〇日】【記事・投稿リスト:タイトルとURLを貼り付ける】レポートの構成は①好意的な取り上げ(件数・主なメディア・ポイント)②懸念事項・ネガティブな言及(件数・内容・対応要否)③今週の業界トレンド(2〜3行)の3項目でお願いします。経営層への報告にそのまま使える体裁で出力してください。
③ 決算発表後のメディア・IR向けQ&A想定シートを作る
四半期・通期決算発表前後のメディア対応・投資家説明準備
あなたはIR・広報のベテランアドバイザーです。以下の決算概要をもとに、記者会見・投資家説明会で想定される質問と回答の骨格を作成してください。【会社名:〇〇株式会社】【決算概要:売上・利益の前年比、主な増減要因、通期見通しの変更有無を記入する】質問は①業績全般②市場環境・競合③今後の戦略④リスク要因の4カテゴリで各3問ずつ計12問を想定してください。回答は事実ベースで簡潔に、言い訳表現は使わない形でお願いします。
毎朝の情報収集、気づいたら1時間たってた——広報担当なら誰でも経験あると思います。
SpacesとBrainを使うと、「集める」から「読んで判断する」に時間の使い方がシフトします。それだけで仕事の質感がずいぶん変わりますよ。
まず1つSpaceを作って、明日の朝に試してみてください。最初の設定に10分かければ、あとの毎朝が変わっていきます。