「とりあえずSlackにClaudeを追加したけど、誰も使ってない」。そんな声をよく聞きます。@ClaudeをSlackで呼べる機能は整っています。でも、誰も何を頼めばいいかわからないまま、静かに存在だけが続きます。
新しい担当者がチームに入ったとき、最初に「この人に何をお願いするか」を整理するはずです。AIメンバーも同じで、役割を決めずに「とりあえず使って」では定着しません。
最初に「Claudeに頼む仕事リスト」をチームで作る
導入直後にやること。チームで@Claudeに頼む具体的な仕事を書き出します。「議事録のドラフト」「競合記事の3行要約」「返信メールの文面案」「週次レポートの構成」。業務名で書くのがポイントで、「AIにできそうなこと全般」では曖昧すぎます。
この一覧をチャンネルのトピックかピン留めに置くと、メンバーが「こういうときにClaudeを呼べばいい」とすぐ判断できます。同じタイミングで「意思決定」「顧客への最終返信」「個人情報が含まれるやりとり」は任せない、という線引きも決めておくと安心して使えます。
チャンネルごとに「依頼の型」を設定する
#generalとプロジェクトチャンネルとでは、Claudeへの依頼の形が変わります。チャンネルの性質に合わせて、あらかじめ使い方の型を作っておくと混乱しません。
プロジェクト管理チャンネルなら「このスレッドを読んでアクションアイテムを箇条書きにして」。コンテンツチャンネルなら「この商品説明を5パターン、トーンはカジュアルで書いて」。チャンネルの目的と依頼の型がセットになると、メンバーが自然にプロンプトを書けるようになります。最初の1〜2週間は、リーダーが@Claude宛のメンションにフォローを入れながら、プロンプトの質を育てていくといいです。
「うまくいったプロンプト」をチームの共有財産にする
SlackにAIメンバーを迎えた後、もう一つやることがあります。誰かが発見した「使えるプロンプト」をチームで共有する仕組みを作ること。
専用チャンネル(#ai-tips など)を一つ作り、「このプロンプトで議事録が5分で終わった」という発見を流すルールにするだけで十分です。パナソニック コネクト株式会社は、自社開発の生成AI活用基盤「ConnectAI」を全社展開し、2024年度に年間44.8万時間の業務削減を達成しています(前年比2.4倍)。個人の試行錯誤を組織の共有資産に変える仕組みを整えたことが、この成果につながっています。Slackという日常ツールで、同じ発想を小さく始められます。
3つの原則を整えると、ClaudeはSlackの中で「聞けば答えてくれる存在」から、チームの業務を実際に支えるAIメンバーに変わります。最初の設計にかかる時間は、チームで1時間あれば十分です。
コピペで使えるプロンプト集
① チームのAI役割設計テンプレートを作成する
SlackへのAI導入初期に、チームで役割を整理するとき
あなたはプロジェクトマネージャーとして業務整理を手伝ってください。 私たちのチームは【部署名・チーム人数】で、主な業務は【主な業務内容】です。SlackにAIアシスタント(Claude)を導入するにあたり、以下を整理してください。 1. AIに頼んでいい業務(具体的な業務名で5〜8個) 2. AIに任せてはいけない業務と理由(3〜5個) 3. チャンネル別の活用イメージ(チャンネル名と使い方の型を3つ) 出力形式:現場に配布できる箇条書きで、各項目に一言コメントを添えてください。
② Slackスレッドからアクションアイテムと議事録を作成する
会議や議論のSlackスレッドを整理して次のアクションにつなげるとき
以下のSlackスレッドの内容を読んで、会議後の整理を行ってください。 【Slackスレッドの内容をここに貼り付ける】 以下の形式で出力してください。 【決定事項】(箇条書き) 【アクションアイテム】(担当者・期日付き箇条書き。担当者不明の場合は「要確認」) 【未決事項・次回確認事項】 【3行サマリー】 コンパクトにまとめ、ダラダラとした説明は不要です。
③ チームへのAI活用ガイドライン(Slack版)を作成する
SlackでAIを使い始めるにあたり、チームに共有するルール文書を作るとき
社内向けのAI活用ガイドライン(Slack版)を作成してください。 チーム構成:【部署名・人数・メンバーのAIリテラシー】 使用ツール:【Claude / ChatGPT など】 以下の項目を含む、A4 1枚程度の共有文書を作ってください。 ・目的(なぜ使うか) ・AIに頼んでいい業務、頼まない業務の区別 ・プロンプトの基本的な書き方(例文あり) ・セキュリティ上の注意事項(共有NGな情報の例) ・困ったときの相談先 語調は丁寧だが読みやすく、現場がすぐ使える形で。
「AIを入れたのに誰も使ってない」、そんな状況を何度か見てきました。
最初に役割と型を決めるだけで、チームのAI活用がこんなに変わるんだと、今回の記事を書きながら改めて感じました。
まず1つのチャンネルだけ、Claudeの「役割」を決めてみてください。