パスワードリセット、Wi-Fiにつながらない、権限申請の出し方がわからない。情シスのSlackには毎日そういうメッセージが届く。緊急でもなく、調べれば解決できる内容がほとんど。でも来る。毎日来る。

一次対応だけで午前が消える

問い合わせ対応は、受けた瞬間から集中が切れる。設計書を書いていても、インフラ構成を見直していても、Slackが鳴れば手が止まる。緊急かどうかを確認するだけで数分かかり、そうでなければ「例のリンクを貼って終わり」を繰り返す。午前中だけで5件こなしたら、本来やるべき仕事は午後に持ち越しだ。

FAQを整備しても変わらない。「まずFAQを確認してください」と返す手間もコストで、読まずに聞いてくる人は必ずいる。問題は「定型の問い合わせに、毎回人間が対応している」構造そのものにある。

ChatGPTで社内ヘルプデスクを5分で作る

ChatGPTのCustom GPT機能を使えば、FAQに答えるAIをすぐ作れる。GPT Builderを開き、「あなたは○○社のIT担当AIです。以下のFAQと手順書をもとに社員の質問に答えてください。回答できない場合は『情シス担当者にお問い合わせください』と伝えてください」と設定する。FAQ・申請手順・トラブルシューティングガイドをアップロードすれば完成だ。

あとはSlackのブックマークやNotionに「まずここで確認してください」とURLを貼るだけ。社員が気軽に聞ける窓口ができれば、情シスへの直接問い合わせは自然と減る。

権限申請・インシデント初動の標準化にも使える

「○○システムのアクセス権が欲しい」という問い合わせに対して、申請フォームのURLと承認ルートをAIが案内する。「PCが起動しない」という相談には「まず電源ケーブルを確認し、次にイベントログのここを見てください」という初動手順を返させる。これだけでも、情シスに届く時点での情報量が変わり、対応時間が短くなる。

AIが一次対応を担うと、情シスに来るのは「AIが答えられなかった問い合わせ」だけになる。それはセキュリティ設計、ベンダー選定、社内ルール改定——本来、情シスが担うべき領域だ。

Custom GPTは無料プランでも作れる(社外への共有にはPlus以上が必要)。まず部門内だけで試して、効果を確認してから展開する流れが現実的だ。大がかりな導入は要らない。FAQとGPT Builderさえあれば、今日から始められる。

ドリップドリップ(執筆)

情シスの方、毎日本当にお疲れさまです。

AIに一次対応を任せると「こんなに楽になるんだ」と感じる瞬間が必ずあります。まず小さく試すだけで、仕事の景色が変わるはずです。

最初の一歩、ぜひ踏み出してみてください。

コピペで使えるプロンプト集

① 社内ヘルプデスクAIの設定プロンプトを作る

Custom GPTの初期設定をするとき

あなたは【会社名】のIT担当AIです。以下のFAQと社内手順書をもとに、社員からのIT関連の質問に答えてください。

対応範囲:パスワードリセット、アカウント申請、Wi-Fi接続、システムアクセス権、基本的なPC操作。

回答の方針:
・FAQ内の手順をわかりやすく説明する
・申請が必要な場合は申請フォームURL(【フォームURL】)を案内する
・回答できない場合は「情シス担当者(【連絡先】)にお問い合わせください」と伝える

口調:丁寧だが簡潔に。必要な情報だけを伝える。
IT・情シスヘルプデスク

② 問い合わせログからFAQ改善点を抽出する

月次でFAQを見直すとき

以下は先月のChatGPTへの社内問い合わせログです。このログを分析して、FAQを改善するための示唆を教えてください。

【ログ内容をここに貼り付け】

分析してほしいこと:
1. AIが答えられなかった質問のパターン(上位5件)
2. 似た質問が繰り返された内容(FAQに追加すべき項目)
3. 回答が長くなりすぎた質問(簡略化の余地があるもの)

出力形式:箇条書きで、各項目に具体的な改善案を1行で添えてください。
IT・情シス業務改善

③ インシデント初動対応チェックリストを作る

インシデント対応手順を標準化するとき

社内ITインシデントの初動対応チェックリストを作成してください。

インシデント種別:【例:PCが起動しない/ネットワークに繋がらない/アカウントがロックされた】
対象ユーザー:【例:非IT部門の一般社員】

作成してほしいもの:
1. ユーザーが自分で試せる初動手順(3〜5ステップ)
2. 情シスに連絡する前に確認すべき情報(ログ・エラーメッセージなど)
3. 情シスへの連絡時に伝えるべき項目フォーマット

ChatGPTが社員に案内できる、わかりやすい文章で出力してください。
IT・情シスインシデント対応