月末20時間が2時間になった経理部の話

月末になると請求書処理だけで20時間近く消えていく。照合に丸一日、仕訳入力で半日、レポートでさらに数時間。本来やるべき予算分析や提案資料は後回しのまま月が変わる、という状況に心当たりのある経理担当者は少なくないはずです。

製造業A社の経理部がChatGPTを使ったAIエージェントを導入し、請求書処理時間を月20時間から2時間に圧縮しました。何か特別なシステムを入れたわけではなく、日常業務の中でChatGPTを使い倒した結果です。

撮影して貼り付けるだけで情報が整理される

最初に試してほしいのが、請求書データの自動読み取りです。スマートフォンで請求書を撮影し、ChatGPTに「この請求書から会社名、金額、日付、摘要を抜き出してください」と伝えるだけで、必要な情報が整理された状態で返ってきます。

次に仕訳の自動生成です。あらかじめ以下のプロンプトを保存しておいて、請求書データを流し込むだけで使えます。「あなたは経理のAIアシスタントです。以下の請求書情報から仕訳を作成してください。勘定科目は当社の科目に合わせ、消費税は税抜経理方式で処理してください。科目判断に迷う場合は候補を3つ提示してください。」

A社ではこの方法で月300件の請求書を処理し、仕訳入力にかかっていた8時間を30分まで削れました。

照合とレポートも同じ流れで片付く

差異チェックも同様です。発注データと請求書データを同時に読み込ませて「金額や納期に相違がある項目を抽出してください」と指示すれば、見落としのリスクを大幅に下げられます。人が一件ずつ目視で確認していた作業が、数秒で終わります。

月次レポートも手間が激減します。支払先別の集計や科目別分析表を作る際、「この支払データから上位10社の集計表を作成し、前月比較も含めてください」と依頼すればExcel形式で出力されます。整形の手間がなくなるだけで、数時間単位の時間が返ってきます。

最初は小さな作業から始めて3ヶ月で90%削減

A社の担当者は「月末3日間がすべて請求書処理で埋まっていたのが、今は半日で終わります。空いた時間で予算実績分析や改善提案に集中できるようになり、経営陣からの評価も変わりました」と話しています。

大切なのは、いきなり全部を任せようとしないことです。最初は簡単な作業から始めて、少しずつAIに任せる範囲を広げていく。勘定科目の判断など重要な部分は必ず人がチェックする前提で使うのが現実的です。A社でも導入1ヶ月目で処理時間が半分になり、3ヶ月後に90%削減を達成しています。定型作業の多い経理業務は、AIとの相性がいい領域のひとつです。

実務で使えるプロンプトや導入手順をまとめた資料も公開していますので、具体的な進め方の参考にしてみてください。

AI編集部コメント

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ドリップ(執筆)

「月300件を30分」という数字はインパクトがありますが、前提として請求書の書式がある程度統一されていることが効いていると思います。書式がバラバラな取引先が多い環境だと、読み取り精度はもう少し落ちる覚悟が必要です。

プロンプトを保存して使い回す発想は地味に重要で、ここを雑にやると毎回微妙に違う結果が返ってきて、かえって確認作業が増えます。

「経営陣からの評価が上がった」という部分が実は一番大きい変化かもしれません。同じ人が同じ部署にいても、やっている仕事の質が変われば見え方は変わります。

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