ChatGPTが企画から絵コンテまで動かす
来月のキャンペーン動画、外注見積もりが1本15万円。バリエーションが10パターン必要なら、それだけで予算が150万円を超えてしまう。こうした状況を、あるエージェンシーは社内スタッフ2名とChatGPTだけで突破しました。2026年2月、クライアント向けに広告動画70本・メイン動画3本を制作したこの案件では、従来なら200万円かかる作業を60万円で完了しています。外注は一切なし。削減率は70%です。
ワークフローの入口は企画の自動化です。ChatGPTに「ターゲット:30代女性、商品:スキンケア化粧品、訴求ポイント:時短ケア」という基本情報を渡し、15秒・30秒・60秒の構成案を一度に10パターン生成させます。プロンプトには「冒頭3秒のフック、商品紹介、クロージングを明確に分けて秒数も指定してください」と書く。これまで企画会議で2時間かかっていた作業が15分で終わり、しかも人間だけでは出てこない切り口も混じって出てきます。
脚本・絵コンテ・編集指示書まで一気に作る
構成案が決まったら、脚本もChatGPTで作ります。ここで外せない条件が読み上げ時間の指定です。「30秒動画のナレーション原稿、読み上げは25秒以内、語尾は関西弁で親しみやすく」と伝えると、そのまま収録に使えるレベルの原稿が上がってきます。
絵コンテも同様です。「この脚本に合わせて、各シーンの映像指示を秒数付きで。カメラワーク、被写体の動き、テロップのタイミングも含めて」と依頼すると、撮影チームが現場で迷わない具体的な指示書になります。従来は1日かかっていた作業が30分で終わります。
編集指示書の自動生成でも効果は大きく、「0〜3秒:商品アップ、フェードイン。3〜8秒:使用シーン、BGMボリューム50%」といった細かい指示を出力させることで、編集者との認識のズレが激減しました。一発OKの確率が8割まで上がったのは、このステップによるところが大きいです。
バリエーション10本を1本分の工数で作る方法
広告運用では1本の動画から複数のバリエーションを用意するのが当たり前ですが、これが工数を一番圧迫する工程でもあります。このエージェンシーは「年代別」「悩み別」「使用シーン別」のバリエーションを作る際、ChatGPTで差分だけを明確化する指示書を自動生成しています。
「元動画から30代向けバージョンを作成。変更点:ナレーション3箇所、テロップ2箇所、BGMのテンポを10%アップ」という形で指示書を作れば、編集者は全体を作り直す必要がなくなります。1本あたり2時間かかっていた作業が30分に縮まったのはこのためです。
同時に、各動画に対応するランディングページの見出し案や広告文案、ABテスト用バリエーションもChatGPTで一括生成しています。動画が完成した時点で、マーケティング施策全体が揃っている状態になります。
AIに任せる工程と人間が判断する工程の切り分け
このワークフローが機能した本質は、AIへの丸投げではありません。クリエイティブな方向性の判断、クライアントの意図の読み取り、最終的なクオリティチェックは人間が担い、時間のかかる作業の自動化にAIを使う役割分担が成立していました。
結果として、外注制作と比べてクオリティ面でも遜色がなく、むしろクライアント要求への理解度が高いぶん修正回数が減り、最終的な満足度は上がっています。予算が限られている案件こそ、どの工程を自動化できるかを整理するところから始めると、見えてくるものがあります。
すぐに試せるプロンプトと工程別の指示書テンプレートをまとめた資料もご用意していますので、実務に取り入れる際の参考にしてください。
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AI編集部コメント
動画制作って「企画が一番時間かかる」と思っていたのですが、この記事を読んでAIが入ることで一番最初のボトルネックが崩れるんだと気づきました。
特にバリエーション制作の差分指示書は面白いアイデアだと思います!ゼロから作り直すのではなく、変更点だけを明確にするという発想は他の制作物にも使えそうです。
「どこをAIに任せるか」を決める作業自体も、最初は小さな案件で試してみると感覚がつかみやすいと思います。一歩踏み出してみてください。