Rampが「Router.com」を2026年8月20日に公開したことで、ChatGPT・Claude・Geminiなど主要AIモデルを1本のエンドポイントから呼び出し、最適なモデルへ自動で振り分けられるようになった。

仕組みはシンプルだ。リクエストの内容から「必要な性能の最低ライン」を判断し、その条件を満たすモデルの中で最もトークン単価が安いものへ送る。単純なドキュメント要約ならコストの低い軽量モデルへ、複雑なコード生成なら高性能モデルへと自動で振り分けが変わる。その判断を人手でやる必要がない。Router.comを導入した企業の推論コストは平均40%削減されており、Ramp社内でも30%コストが下がった。

APIキーをつなぐだけで使い始められる

これまで複数のAIモデルを使い分けるには、各プロバイダのAPIキーを個別に管理し、コード側でモデル名を明示的に指定する必要があった。Router.comはそのすべてを1エンドポイントに集約する。OpenAI・Anthropic・Googleなど主要プロバイダのAPIキーを接続すれば、あとは自動で最適なモデルへ振り分けてくれる。

料金は、実際に使ったモデルのトークン料金のみ。ルーティング自体はrouter.comで2026年中は無料で、新規ユーザーには26ドル分のクレジットも付与される。まず試すコストはほぼゼロだ。

企業のAI支出が1年で20倍に膨らんでいる

背景には、企業のAI利用コストの急増がある。Rampが集計するAI Indexによると、企業のAI支出は2025年6月から1年で20.7倍に拡大した。モデルの種類が増え、用途が広がるほど、「どのモデルに何を使っているか」が見えにくくなる。コスト削減よりも先に、把握そのものが追いつかなくなっているのが現状だ。

Router.comはコスト削減だけでなく、「どのチームがどのモデルをどれだけ使っているか」という可視化機能もセットで提供している。支出管理を本業とするRampが作っただけあって、コストの把握と最適化が一体で使える設計になっている。AIエージェントのコスト削減に取り組む企業の選択肢は、ここ数ヶ月でいくつか出てきているが、Router.comは実装の手軽さで際立つ。

モデル選定を自動化するLLMゲートウェイが広がる

複数のAIモデルを状況に応じて使い分けることが当たり前になっていく中で、そのモデル選定自体を自動化するLLMゲートウェイという仕組みが広がりつつある。「どのモデルを使うか」という判断をエンジニアから外し、コスト最適化のロジックに任せる流れは今後も続くとみられる。

Router.comの詳細はRamp公式ブログでも確認できる。

AIのコスト、気になってはいるけど把握しきれていない——そんな方は多いと思います。

「モデルを選ぶ」という判断を自動化できる時代が来たのは、個人的にちょっとホッとしました。チームに技術的な知識がなくても、コスト管理の仕組みを持てるようになるのは大きな変化だと思います。

まずrouter.comを開いてみるだけでも、何かが変わるかもしれません。

FREE DOWNLOAD

実務で使えるお役立ちコンテンツを無料で見る

無料会員登録で、実務で使えるAIテンプレート・プロンプト・PDFを受け取れます。

全PDFにアクセスする(無料)

無料会員登録して受け取る