「来月から全社でCopilotを使えるようにして」と言われたとき、実際に手を動かすのは情シスです。ライセンスが確保された後の設定作業は細かく、見落とすと後から「想定外のデータが参照された」「展開してもCopilotの効果が出ない」という問題につながります。

整理すると、展開前に終わらせたい設定は3つです。

Microsoft 365 管理センターでライセンスと権限を整える

admin.microsoft.com(Microsoft 365 管理センター)でCopilotのライセンスを対象ユーザーに割り当て、Copilot管理者ロールを担当者に付与します。

ここで確認しておきたいのが権限の粒度です。Copilotの管理者ロールは、全体管理者とは別に設定できます。展開担当者を全体管理者にするのではなく、Copilot管理者ロールに絞った方が権限の管理はシンプルになります。「設定 → 組織設定 → Copilot」の画面から確認できます。

ライセンス割り当て後は、対象ユーザーとパイロット部門の範囲を設定します。最初から全員に開放する必要はなく、段階的な展開をここで制御できます。

SharePointのデータ範囲とコネクタを意図して絞る

Copilotはデフォルト設定のまま使うと、ユーザーがアクセス権を持つSharePointのデータをすべて参照します。これが思った以上の範囲をカバーすることがあります。

管理センターの「SharePoint」設定と、Copilotの接続済みアプリ(コネクタ)一覧を確認し、参照させるデータ範囲を意図的に決めておく必要があります。特に注意が必要なのは、人事情報や給与データが含まれるサイトです。アクセス権設定が緩いまま放置されているケースが多く、Copilot展開を機に整理する良い機会です。

外部サービスとのコネクタも確認します。業務システムとのAPI連携でCopilotがアクセスできるデータが広がっていないか、必要最小限かどうかを確認します。

Microsoft PurviewでDLPポリシーをCopilot向けに更新する

既存のDLP(データ損失防止)ポリシーをCopilotが認識するよう更新するのが3つ目です。purview.microsoft.com(Microsoft Purview)で機密ラベルの設定を確認します。

「社外秘」「極秘」といったラベルがついたドキュメントをCopilotがどう扱うか、ラベルごとの挙動を設定します。DLPポリシーにCopilotのアクティビティを含めると、誰がいつどのデータをCopilot経由で参照したかのログを残せます。インシデント発生時の調査に必要な情報です。

コニカミノルタは社内IT問い合わせにMicrosoft Copilot Studioを導入し、6ヶ月で2,500件の問い合わせを処理、工数を3.6人月削減、IT保守負荷を50%削減しました。情シスがCopilotの設定を整えながら、自部門の業務改善にも活用するという動きが広がっています。

3つの設定が完了すれば、展開後のトラブルは大幅に減ります。DLPポリシーの更新は見落とされやすく、後から問題の原因になることが多い。今週中に済ませておく価値はあります。

展開を任された情シス担当者にとって、何から手をつければいいか迷うのは当然です。

設定の優先順位を整理するだけで、後から慌てる場面はかなり減ります。コニカミノルタのように、情シス自身がCopilotの恩恵を受ける日も、思ったより早く来るはずです。

今週中に3つ、ぜひ確認してみてください。

コピペで使えるプロンプト集

① Microsoft 365 Copilot 展開計画書の骨子作成

Copilot全社展開にあたり、経営層・管理職向けの説明資料を作成したい情シス担当者向け

あなたは情報システム部門のITプロジェクトマネージャーです。Microsoft 365 Copilotの全社展開にあたり、経営層および各部門の管理職向けに展開計画書の骨子を作成してください。

【会社情報】
・企業名:【会社名】
・従業員数:【人数】名
・対象システム:Microsoft 365(【Exchange/Teams/SharePointの利用状況】)
・想定展開時期:【YYYY年MM月】

以下の構成でアウトラインを作成してください。
1. 展開の目的と期待効果(具体的な業務改善を2〜3点)
2. 段階的展開スケジュール(パイロット部門→全社)
3. 必要な事前設定とその担当者
4. リスクと対応策
5. 成果測定の指標(KPI)

出力形式:各項目を箇条書きで200文字以内に収める
情シス担当者社内展開計画

② DLPポリシー確認チェックリスト作成

Microsoft Purviewの機密ラベルとDLPポリシーをCopilot展開前に整理したいセキュリティ担当者向け

あなたはMicrosoft 365のセキュリティ・コンプライアンス担当者です。Microsoft 365 Copilot展開前のDLPポリシー確認チェックリストを作成してください。

【対象環境】
・テナント名:【テナント名】
・機密ラベルの種類:【社外秘/極秘/部外秘など使用中のラベル名】
・連携外部サービス:【Salesforce/ServiceNow等、連携中のサービス名】

以下の観点で確認項目を洗い出してください。
1. 機密ラベルとCopilotのアクセス制御の整合性
2. SharePointサイトごとのアクセス権の現状
3. 外部コネクタのデータ範囲
4. Copilotアクティビティのログ取得設定

各確認項目に「確認方法」「担当者」「完了期限」の欄を設けた表形式で出力してください
情シス担当者セキュリティ管理

③ 社内向けCopilot展開アナウンスメール作成

全社展開前に各部門の管理職向けにアナウンスメールを送りたい情シス担当者向け

あなたは情報システム部門の担当者です。Microsoft 365 Copilotの全社展開に向けて、各部門の管理職宛てにアナウンスメールを作成してください。

【展開情報】
・展開開始予定日:【YYYY年MM月DD日】
・パイロット部門:【部門名】
・対象ユーザー:【全社員/特定部門のみ】
・問い合わせ窓口:【メールアドレスまたはTeamsチャンネル名】

メール本文に含める内容:
1. Copilot展開の目的(具体的な業務改善効果を1〜2点)
2. 利用開始までの手順(3ステップ以内)
3. 利用ガイドラインの参照先
4. 質問・問い合わせ先

トーン:丁寧かつ簡潔。管理職が部下に転送できる形式で
情シス担当者社内コミュニケーション