スプリントレビューが終わった瞬間、頭のなかに次のタスクが浮かぶ。議事録の清書、アクションアイテムのメール共有、Notionへの転記、次回アジェンダの下書き。会議が1時間だったのに、後処理に30分かける週が続いている。
ChatGPTのMeetingsプラグインが、そのループを断ち切る。macOS版ChatGPTデスクトップアプリに搭載されたプラグインで、ProプランとBusinessプランのユーザーがベータとして利用できる。会議中の音声をリアルタイムで処理し、終了後すぐにタイムスタンプ付きの文字起こし・要点・アクションアイテムをCanvas形式で生成する。Zoomでも対面でも動き、録音ボットを相手先の会議に入れなくていいのが実用的だ。
会議が終わった30秒後に議事録がある
使い方はシンプルだ。ChatGPTデスクトップアプリのMeetingsをオンにし、マイクとシステム音声のアクセスを許可する。あとは会議を進めるだけ。終了後、自動生成されたCanvasを開くと、話し合いの要点とアクションアイテムが整理済みで並んでいる。
各アクションアイテムはワンクリックで着手できる設計で、「担当者へのSlackメッセージを書いて」「このタスクをJiraのチケット形式にして」と入力すれば、そのまま使えるテキストが出てくる。ChatGPT WorkがGoogleカレンダーやSlackなど接続したアプリのコンテキストを加味するため、会議サマリーの精度も上がる。ProプランとBusinessプランに追加費用なく含まれている。
録音可能な時間はプランによって異なり、120〜240分程度まで対応する。週次の1時間定例なら余裕で収まる。
時間が浮くと、何が変わるか
週に3回のプロジェクト定例があるとして、1回の会議後処理に30分かかっているなら、週で1.5時間が消えている。年間に換算すると70時間を超す計算だ。
日本国内でも、AIによる業務時間削減の効果が具体的な数字で見えてきている。臨床検査大手の株式会社ビー・エム・エルは、生成AIサービス「JAPAN AI」を300名に展開して4か月で累計7,619時間の業務削減を達成した(出典:JAPAN AI公式事例)。情報検索や資料作成のAI化が積み重なるとこれだけの時間が浮く。会議後の文書処理も、まったく同じ構図だ。
PMが手放していいこと3つ
ChatGPT Meetingsが代わりにこなしてくれるのは主に3つ。議事録の清書と整形。アクションアイテムをまとめた共有メールの下書き。次回会議への引き継ぎメモ作成。
これらは判断を要する仕事ではなく、変換作業だ。内容を別の形式に整えるだけの処理を、PMが毎回こなす必要はない。Geminiを使った議事録の自動化アプローチもあるが、ChatGPT Meetingsの強みは録音・文字起こし・アクション管理がひとつのアプリで完結することだ。ツールをまたぐ切り替えコストがない。
残った時間をどう使うか。そこにPMとしての仕事が凝縮されている。
コピペで使えるプロンプト集
① 会議の文字起こしからアクションアイテムを担当者別に抽出する
スプリントレビューや定例会議の直後
あなたはプロジェクトマネージャーのアシスタントです。 以下の会議の文字起こしから、アクションアイテムを抽出し、担当者別に整理してください。 【会議名】:【例:週次スプリントレビュー】 【文字起こし】: (ここに文字起こしを貼り付ける) 出力形式: - 担当者名:アクション内容(期日:【期日】) - 担当者ごとに箇条書きでまとめる - 期日が不明な場合は「要確認」と記載 - 担当者が明示されていない場合は「未割当」としてまとめる
② アクションアイテムをチームへの共有メールに変換する
会議終了直後のチームへの連絡
あなたは【職種:PMまたはプロジェクトリード】です。 以下のアクションアイテム一覧をもとに、チームメンバーへの共有メールを作成してください。 【プロジェクト名】:【プロジェクト名を入力】 【会議名】:【例:週次定例】 【アクションアイテム】: (ここにアイテムを貼り付ける) 条件: - 件名から本文まで日本語で作成 - 200字以内のコンパクトな文体 - アクションは箇条書きで担当者・期限付き - 期限が迫っているものは冒頭で強調する
③ 複数の会議議事録から週次進捗レポートを生成する
月次・週次の経営層への進捗報告準備
あなたはプロジェクトマネージャーです。 今週の複数の会議議事録をまとめて、経営層向けの週次進捗レポートを作成してください。 【プロジェクト名】:【プロジェクト名を入力】 【今週の議事録】: (ここに議事録を貼り付ける) 出力形式: 1. 今週の進捗サマリー(3行以内) 2. 完了タスク 3. 進行中タスク(リスク・懸念点含む) 4. 来週の予定アクション 読む人が1分で全体を把握できる箇条書き中心の形式にしてください。
会議が終わった後の「まとめる作業」、正直しんどいですよね。内容を覚えているうちに急いで打ち込む、あの感じ。
ChatGPT Meetingsを試してみると、会議中に何も考えなくていいぶん、話すことに集中できるのが思わぬ副産物でした。サマリーの精度も想像より高い。
後処理に追われてきたPMの方にこそ、一度使ってみてほしいです。