毎週月曜、競合他社のSNS投稿をチェックしてまとめる。3社分を確認して、投稿数・エンゲージメント・使っているキーワードをメモして、チームに共有するだけで1時間半消える。その1時間半、施策を考えるのに使いたかった。
この調査系の作業は、ChatGPTやClaudeに分担させると構造が変わる。「自動化」というほど完全ではないが、週4〜5時間かかっていた調査・整理・案出しが1時間前後に縮む。感覚ではなく、実際にそうなる。
調査をAIに渡す3つの切り口
競合調査の作業は、①情報収集、②整理・分類、③示唆出しの3層に分解できる。①と②は、ほぼAIで代替できる。
SNS分析なら、Perplexityに「(競合ブランド名)の直近1か月のInstagram投稿のトーンと傾向を教えて」と聞く。完璧ではないが、週次トレンドの把握には十分使える。Claudeなら収集したテキストを貼り付けて「エンゲージメントが高い投稿の共通点を5点で整理して」と頼む使い方もある。
A/Bテストの案出しも同じ構造だ。「現在のキャッチコピーは〇〇です。ターゲットは△△、商品は□□。改善バリエーションを10案出して」とChatGPTに渡せば、選ぶ作業に集中できる。ゼロから発想するより3倍速く進む。テキストベースの調査はもっと単純で、「この競合ブランドの強みと弱みを3点ずつ挙げて」と入力するだけで、粗削りでも使える整理が出てくる。
パナソニックコネクトが実証した「定型作業の移管」の考え方
日本企業でも、AIへの業務移管が本格化している。パナソニックコネクトは社内AIアシスタント「ConnectAI」を約11,800名の社員に展開し、2025年度(FY2025)に年間78.8万時間の業務時間削減を達成した(マイナビ報道)。
削減できた時間の多くは、情報収集・整理・社内共有といった繰り返し作業だ。マーケターの競合調査レポートも構造は同じで、「毎週発生する定型作業を洗い出して、AIに渡せるものを切り出す」アプローチは職種を問わず機能する。まず「今週の調査タスクの中で、AIが代わりにできる作業はどれか」と問い直すだけで、移管できるものが見えてくる。
週次ルーティンに落とし込む
月曜の午前中に「今週の調査タスクリスト」をClaudeに渡して整理させるところから始めるのが早い。競合分析のAIワークフロー設計はR&D・知財領域でも同様の設計が機能しており、マーケターにも応用できる考え方だ。
週次レポートなら、数値(PV・CTR・コスト)は自分で整理して、考察と施策提案だけをClaudeに任せる。「先週の施策成績は以下です。改善案を3つ提案してください」と渡せば、たたき台が30分以内に出る。完成度より「着手できる状態を作る速さ」が変わる。
施策企画と意思決定こそ、マーケターが使うべき時間だ。調査と整理をAIに移すことで、そこに集中できる環境を作れる。
コピペで使えるプロンプト集
① 競合ブランドのSNS投稿パターン分析
週次SNS競合モニタリング
あなたはシニアマーケターとして競合分析をサポートしてください。以下の情報をもとに、競合ブランドのSNS投稿傾向を分析してください。 【競合ブランド名】: 【対象SNS】:(例:Instagram / X / TikTok) 【分析期間】:直近【30日】 分析項目: 1. 投稿頻度(週あたりの平均本数) 2. 頻出テーマ・キーワード(上位5つ) 3. エンゲージメントが高い投稿の共通点 4. 自社が参考にできるポイント 結果は箇条書きでまとめてください。
② LPキャッチコピーのA/Bテスト案生成
LP改善・広告コピーのA/Bテスト準備
あなたは経験豊富なコピーライターです。以下の条件でランディングページのキャッチコピーのA/Bテスト候補案を作成してください。 【現在のキャッチコピー】: 【商品・サービス名】: 【ターゲット】:(例:30代会社員、副業を始めたい人) 【解決したい課題】: 【強みや特長】: 改善コピーを10案作成してください。出力形式:番号付きリスト。各案はコピー本文のみ(50文字以内)。ターゲットの言葉で、具体的に書いてください。
③ 週次マーケティングレポートの考察と施策提案
週次レポート作成・上長への報告
あなたはWebマーケティングのアナリストです。以下の先週の成績データをもとに、改善施策を提案してください。 【施策名】: 【対象期間】: 【主要KPI(例:PV, CTR, CV, ROAS)】:(数値をここに貼り付ける) 【前週比・目標比】: 出力形式: 1. 成績の要約(3文以内) 2. 課題の特定(優先順位付き上位3点) 3. 来週の改善施策案(具体的に3つ) 4. 上長報告用の一言サマリー(50字以内)
調査って、やればやるほど終わらない感じがしますよね。「もう少し調べたら」がずっと続く。
AIに渡してみると「あ、これでいいじゃん」ってなることが多いと思います。完璧じゃなくても、たたき台がある状態は全然違う。
まず1つだけ、いちばん面倒な調査作業をAIにやらせてみてください。それだけで月に数時間、取り戻せます。