商談を終えて駅のホームに出た。次のアポまで40分、電車に乗れば25分は自由になる。でも「報告書は会社に戻ってから」と決めていると、夕方に3件分の商談メモがまだ手付かずで残っていることになります。
これは時間管理の問題というより、「移動中は入力できない」という思い込みが原因です。スマートフォンのGoogle Docsで音声入力を使えば、電車の中で話しながらメモが文字になります。そのテキストをClaudeに渡すだけで、CRMや社内報告書に貼れる状態になります。
音声で口述して、Claudeが報告書に仕上げる2ステップ
Google DocsアプリはiOS・Androidどちらでも音声入力に対応しています。ドキュメントを開いてマイクアイコンをタップするだけで、話した言葉がそのままテキストになります。GoogleはAI音声入力機能「Docs Live」も順次展開しており、スマートフォンでの文書作成がさらに手軽になっています。
コツは「上手く話そうとしない」こと。「担当は鈴木さん、購買部門に来たばかり、予算感は100万円前後、懸念は導入後のサポート体制、次回は上長を交えた比較検討の場を設けたい」というように、思い出したことを順番に話すだけで十分です。整形は次のステップでAIに任せます。
テキストができたら、Claudeに以下のように渡します。
「次の口述メモを営業報告書の形式に整形してください。項目は『訪問先・担当者・商談内容・提案内容・次のアクション・フォローアップ期日』で。ですます調で。」
Claudeは文脈を補完しながら整形するため、「次回に上長を交えたい」という一言から「次のアクション:◯◯様との比較検討会議設定(先方上長同席)」のように具体的な記述に直してくれます。慣れてくると、1件あたり10〜15分で提出可能な状態になります。
商談の要点を5分で口述する型
口述の質を上げるには、事前に型を決めておくことが重要です。以下の順で話すと、Claudeが整形しやすいテキストになります。
「訪問先と担当者名 → 相手の発言で印象に残ったこと → 自社が提案したこと → 相手の反応 → 次のアクションと期限」
この5点を意識するだけで、帰社後に「あの商談、何を提案したんだっけ」と記憶を掘り返す作業が不要になります。口述しながら商談の整理もできるので、次のアポへの準備時間にもなります。
大正製薬が実証した、報告書5分の可能性
AIによる報告書作成の時短は、すでに大企業でも実証されています。大正製薬は、exaBase生成AI(エクサウィザーズ)を導入することで業務報告書・資料の草案作成時間を「従来の数時間から約5分」に短縮した実績を持ちます。同社の導入事例によると、AIが草案を作るようになったことで会議の件数も減り、担当者が本質的な判断業務に集中できるようになったとのことです。
製薬業界の営業担当が毎日こなす訪問後の記録作業は、外出時間が長い分だけ積み上がります。帰社後にまとめてやるのではなく、移動中に口述して帰社前に完成させる流れに変えると、夜の残業が一つ消えます。同じ原理を外回り営業に応用したのが、このフローです。
週次報告書も、音声メモから一括で作る
このフローが定着してくると、週次報告書の作成も変わります。
月曜から金曜まで商談後の音声メモをGoogle Docsに蓄積しておき、週末にその週のメモ全体をClaudeに渡して「週次営業報告書に統合してください。成果・課題・来週のアクション・重点フォロー案件を項目として」と伝えます。15〜20件分の商談内容が3〜5分で報告書にまとまります。
手で1件ずつ入力していた頃と比べると、週に2〜3時間の作業が消えます。その時間を提案書の精度を上げることや、商談準備に使えるようになります。
コピペで使えるプロンプト集
① 商談後の口述メモを報告書に整形する
外出先から帰社前の電車・車内で音声入力したメモを報告書に変換する
あなたは私の営業アシスタントです。移動中に口述した商談メモを、社内提出用の営業報告書フォーマットに整形してください。 【口述メモ】 (ここに音声入力したテキストを貼り付ける) 以下の項目に整理してください。 - 訪問先:【株式会社◯◯】 - 担当者:【◯◯部 ◯◯様】 - 商談内容:(先方の課題・状況) - 提案内容:(自社の提案) - 先方の反応: - 次のアクション:(具体的なタスクと期限) 文体はですます調で。情報が不明な項目は「要確認」と記入してください。
② 1週間分の商談メモを週次報告書に統合する
週末に1週間分の口述メモをまとめて週次営業報告書に変換する
あなたは私の週次営業報告書の作成を補助するアシスタントです。今週の商談メモをもとに、上長への週次報告書を作成してください。 【今週の商談メモ一覧】 (月〜金の口述メモをすべて貼り付ける) 以下の構成で整理してください。 1. 今週の成果サマリー(商談件数・有望案件数) 2. 重点フォロー案件(社名・担当者・次のアクション・期限) 3. 今週の課題と気づき 4. 来週の優先アクション(3〜5件) ですます調で、A4用紙1枚分を目安に簡潔にまとめてください。
③ 商談メモからフォローアップメールを作る
商談後の口述メモをもとに先方担当者へのフォローアップメールを作成する
あなたは私の営業アシスタントです。商談後の口述メモをもとに、先方担当者へのフォローアップメールを作成してください。 【口述メモ】 (商談後の音声入力テキストを貼り付ける) 以下の条件で作成してください。 - 宛先:【◯◯株式会社 ◯◯様】 - 商談のお礼から始める - 商談で話した課題と提案内容を1〜2行で確認 - 次のアクション(日程調整の提案など)を最後に明記 - 丁寧なビジネスメール調で、全体200字以内で簡潔に
報告書が溜まっていく感覚、外回り営業ならではのしんどさですよね。
「話したことが文字になって、それが報告書になる」というのは、一度やると手入力には戻れないと思います。移動時間が仕事時間に変わる感覚が面白いんですよね。
今日の商談帰りに、1件だけ試してみてください。